「……え?」


 それは、別に大したもんじゃなく。


 なんか、モノを覚えたり、良い走りをしたときに貰える、普通のご褒美だ。


 そんなモノでいいの? って驚く小春に、俺はフンっと、鼻先で息をついた。


『そのかわり、一度だって鞭を使ってみろ!

 絶対、蹴り落としてやるからな!!』