俺が最初に、独りで走るよりも、もっと。 人間を乗せた方が速く走れることに、気がついたのは、いつだったろう? のんびり牧場を走りまわってたのに、ある日突然。 窮屈な馬具をつけられた挙げ句。 散々訓練を受けさせられ。 一番最後に俺に、手をかけたのは、騎手(ジョッキー)とかって言う、人間の男だった。