俺様彼氏とあたしの未来。

人がいない水族館は何か不気味。



でも、蓮司と一緒に魚を見てると、本当は世界にあたしと蓮司しかいないんじゃないかと思ってしまうくらいの雰囲気だ。



「蓮司、この魚寝てんのかな?」

「さぁ。魚って寝んのか?」

「よく知らない♪」



久し振りのデートは、泣きたくなる程幸せで、蓮司のいつもと違う態度に流される。



このままずっと二人でいたい。



誰もいない世界でも、蓮司といれれば幸せだよ。



「亜香里、次こっち。」



あたしは蓮司に従って順路通に館内を回った。



大きな水槽の前で立ち止まる蓮司は、手を離してあたしから少し離れた。



「亜香里がさぁ。」

「ん?」

「俺の鎖骨殴ったから復讐しようと思って。」



えっ!?



病院の時の!?



まだ根に持ってたの!?



しかもあたしは今かはどうなるの!?



あたしを見つめる蓮司をこれでもかって程に警戒した。