俺様彼氏とあたしの未来。

連れて来られたのは、大きな船。



これはもしかしてディナークルーズとか言うやつですか!?



「手はこっち。」

「マジですか…。」



あたしは言われるがままに蓮司の腕に手を回した。



いつもは繋いでる手…。



今日は違う。



今日の蓮司は調子狂う…。



ドキドキさせすぎじゃない!?



船の中にはお金持ちっぽい熟年夫婦とか、お難いサラリーマンカップルとか、結構人がいた。



みんな上品な感じ。



てか…。



「何で急に船なの!?」

「いいから食え。」



蓮司はワインなんか飲んでる。



あたしは蓮司の様子を伺ながら出された料理を食べた。



「デッキ行ってみる?」

「うん…。」



実際デッキに出てみたら、もうすぐ冬が来るのに外に出るのはきつかった。



「亜香里の誕生日、祝えなかったから。罪滅ぼしじゃ~♪」



あたしの誕生日は、蓮司は病院だった。



そっか、それで連れて来てくれたんだね?