「信頼・・・・・・というのかな。う~ん、あの性格の悪い男を信頼しているわけではないが・・・・・・。頼りにはしているかな。何だかんだで、頼んだことは、一応ちゃんとしてくれるしな」
「それはお姉さんが、そはや丸の主だからじゃないの? 逆らいたくても、逆らえないでしょ?」
一応否定的なことを言ってみる。
呉羽もその場に横になり、ぎゅむ、と烏丸を抱きしめた。
「暖かいなぁ、烏丸は。やっぱり烏丸は、妖でも生き物だな」
烏丸は大人しく、呉羽の腕の中で目をぱちくりさせる。
「お前は行動するのに、何か不自由か?」
「? ううん」
「そうだろ? 主といっても、私などその程度だよ。私はお前の主でもあるが、別にお前の自由を奪うつもりもない。まぁこれは主によるんだろうが。そはや丸だって同じだよ。私が『これをやれ』と言っても、そのこと自体に力はない。やりたくない、と思えば、無視することだって可能だ。私と共にあらねばならない、という運命にはあるが、実は私の『言葉の命令』など、何の力もないんだよ」
烏丸は、不思議そうな目で呉羽を見る。
そんな烏丸に、呉羽は、ふふっと笑いかけた。
「でも、そはや丸は、おいらを助けに来てくれたときも、お姉さんの頼みだからって、あんまり無茶なことはしなかったのよ。まぁ、右丸の前で、ことさらお姉さんとの仲を主張するのは、いつものことだけど」
「それはお姉さんが、そはや丸の主だからじゃないの? 逆らいたくても、逆らえないでしょ?」
一応否定的なことを言ってみる。
呉羽もその場に横になり、ぎゅむ、と烏丸を抱きしめた。
「暖かいなぁ、烏丸は。やっぱり烏丸は、妖でも生き物だな」
烏丸は大人しく、呉羽の腕の中で目をぱちくりさせる。
「お前は行動するのに、何か不自由か?」
「? ううん」
「そうだろ? 主といっても、私などその程度だよ。私はお前の主でもあるが、別にお前の自由を奪うつもりもない。まぁこれは主によるんだろうが。そはや丸だって同じだよ。私が『これをやれ』と言っても、そのこと自体に力はない。やりたくない、と思えば、無視することだって可能だ。私と共にあらねばならない、という運命にはあるが、実は私の『言葉の命令』など、何の力もないんだよ」
烏丸は、不思議そうな目で呉羽を見る。
そんな烏丸に、呉羽は、ふふっと笑いかけた。
「でも、そはや丸は、おいらを助けに来てくれたときも、お姉さんの頼みだからって、あんまり無茶なことはしなかったのよ。まぁ、右丸の前で、ことさらお姉さんとの仲を主張するのは、いつものことだけど」


