「ついてはお姉さん、右丸なんてどう?」
すかさず烏丸は、右丸を推す。
烏丸の努力は健気である。
「・・・・・・と言われても。う~む、どんな奴だったかなぁ」
「優しいしっ」
それに、と勢い込んで続けようとした烏丸だが、他が思いつかない。
しばらく固まり、考えを巡らす。
「さ、左大臣家に仕えてるから、将来食いっぱぐれる心配はないよっ」
「・・・・・・それはわからんだろ」
「そそ、それにっ」
苦労して捜した『良いところ』を一瞬で打ち消され、烏丸は必死で次を捜す。
だが。
「・・・・・・うう、と、とにかく良い子なのよっ! さぁどおっ?」
強引に右丸の印象を打ち切り、押し売りのように薦める。
呉羽は、しばし空(くう)を見つめ、そして、はぁ、と息をついた。
「私は弱い男は嫌だなぁ」
実際の腕は知らないが、どうも乏しい印象からは、とても腕っぷしなど期待できそうにない。
うむむ、と烏丸は羽で頭を抱える。
すかさず烏丸は、右丸を推す。
烏丸の努力は健気である。
「・・・・・・と言われても。う~む、どんな奴だったかなぁ」
「優しいしっ」
それに、と勢い込んで続けようとした烏丸だが、他が思いつかない。
しばらく固まり、考えを巡らす。
「さ、左大臣家に仕えてるから、将来食いっぱぐれる心配はないよっ」
「・・・・・・それはわからんだろ」
「そそ、それにっ」
苦労して捜した『良いところ』を一瞬で打ち消され、烏丸は必死で次を捜す。
だが。
「・・・・・・うう、と、とにかく良い子なのよっ! さぁどおっ?」
強引に右丸の印象を打ち切り、押し売りのように薦める。
呉羽は、しばし空(くう)を見つめ、そして、はぁ、と息をついた。
「私は弱い男は嫌だなぁ」
実際の腕は知らないが、どうも乏しい印象からは、とても腕っぷしなど期待できそうにない。
うむむ、と烏丸は羽で頭を抱える。


