嫌な予感が的中したのは3時間目の体育の授業中。



「さっむ~い!」

「ホント!こんな時に外で体育とかあり得ないんだけど!」



3月半ばとは言っても、まだまだ気候が安定しないし、今日は曇ってるせいで余計に寒い。


そんな中、女子はグラウンドで、男子は学校の周りをマラソン中。



『寒すぎ、もっと厚着したい…』



ジャージ着てるとはいえ、大して保温効果ないし。

中のTシャツも薄すぎる…。



そんな事をブツブツ言いながら、実紅ともう1人の友達、澪(れい)とゆっくり走る。

周りの女子も陸上部とか体育会系の女子は別としてほぼそんな感じ。



「お前らー!もっとちゃんと走れー!!」



昔、陸上選手だったらしい女子担当の体育教師が叫ぶ。


いや、無理だから!


だって寒すぎて体動かないし。



それでも中々、スピードを上げないあたし達にしつこく叫んでくる。


自分は立ってるだけの癖に!!


なんで体育教師って熱血系みたいのが多いわけ?