その時ふと、ネクタイに目が止まった。 「エンジのネクタイ…。そういえば、前にもつけてましたよね?好きなんですか?」 「ああ、赤系が好きなんだよ」 「ふぅん…」 ジャケットは脱いでも、ネクタイは外さないのかな? 「彰斗さん、ネクタイは?外さないんですか?」 自然とネクタイに手が伸びた時、彰斗さんがあたしの手を掴んだ。 「これ外したら、もっと脱ぎたくなるかも」 「え?」 と、その瞬間、彰斗さんの唇が、あたしの唇に重なった。 「ん…!」 何が起こったの? あたし今、キスしてる…。