温かい手…。 それに、ちょっとゴツゴツして大きい。 もしかして、何かスポーツでもしてたのかな? そんな手をしてる。 「由依奈ちゃん、手が冷たいね」 「あたし、冷え症で…」 「そうなんだ。じゃあ、今日は温かくなるもの飲もうか?」 「はい…」 握られた手に、温もりを感じながら、お店に入った。 「こんばんは彰斗さん。あ、由依奈ちゃんも一緒なんだ?」 驚いた様に、ユウくんがあたしの手の方を見た。 しまった。 手を繋いだまま…。 ほどこうとしたけど、彰斗さんの強い力に、それは出来ず…。