「しばらく、会社以外では会えそうにないから、呼び出したんだ。ごめんな」 「え?会えない?」 「マスコミが張っててさ。何で、オレが張られないといけないんだよな?」 不満そうに、彰斗はため息をつく。 「そうなの?」 「ああ。由依奈と一緒にいたら、お前まで噂になるから」 そんな…。 「心配そうな顔するなって。ちゃんと、何とかするから」 「うん…」 あたし、どんな有名人と付き合ってるのよ。 「由依奈…」 ショックで、うつむくあたしの顔を、彰斗はゆっくり上げると、唇を重ねた。