「…舞と付き合った」
輝緒は、向かいのソファーに腰掛けると、低い声でつぶやいた。
「…ほんまか」
「アイツ、お前に…何か言うてた?」
輝緒は、同じようにテレビを眺めながら…聞いてくる。
「…別に」
そう答えると、聖はゆっくりと立ち上がり、自分の部屋へ向かった。
そして、ドアノブに手をかけ…振り返る。
「中途なことだけは、すんなよ」
そう言って、パタン…とドアを閉めた。