太陽と月(第3章まで公開)

ずっと言いたかった…呼び名。
拓馬と和貴は、その声に振り返った。
幹は、立ち止まる彼に追いつくと、呼吸を整えた。
「どしたん? …俺、なんか忘れたっけ?」
そう言って、ポケットを調べる彼の隣で、和貴は不安そうな表情を見せている。
「…ずっと…好きでしたっ!」
伝えなきゃ。
…実る恋愛だけが…恋じゃない。
「……え」
思いもよらない彼女の言葉に、彼は驚いている。
その隣で、和貴は唇をきつくかみしめた。