改めて、進歩のない自分の恋にため息が出る。
「おはよー!!」
夏バテでだらけた雰囲気が漂う教室に、力を注ぐような声が響きわたる。
舞は、その声にいち早く反応し…振り返った。
…勇心。
ほんのり日焼けした彼の姿を目にし、胸が熱くなる。
「ちょぉ、誰か宿題写させてやぁ!!」
「いきなり、それかよぉ」
クラスメートたちは、一変して明るくなっていく。
久々に見る彼の姿を、舞は愛おしそうに見つめ続けていた。