「うん、食べる」
バスの座席さえも、特等席をつかむことができた。
「このお菓子な、めっちゃ好きやねん!!」
勇心の差し出したスナック菓子に手を伸ばし、舞の気持ちは高ぶってゆく。
「俺も、これめっちゃ好きっ」
これといってカッコイイわけでもない彼を、いつの間にか好きになってしまった。
舞は、この宿泊訓練が終わらなければいいのにと強く願っていた。