「なぁ海斗クン。成海サンたちはもう行ってしまったのか?」 「ううん。えきででんしゃをまってる」 「何時の電車だ?」 「…1じ…ちょうど」 優しくきいた郁也に、海斗くんが答える。 1時か。 もう間に合わ… 「だったら間に合うな」 「「…え?」」 郁也がぼそっと呟いた言葉に、俺たちの目が見張った。 「まだ12時半過ぎだ。今から行けば間に合うだろ」 時計を見ながらそう言う郁也。 …いや…無茶だろ。 ここからじゃ遠すぎるよ。