夕刻の橘家。

その、入り口のドアからしてやたらとファンシーな一室。

ベッドに座った小動物系女子が、黒髪ロングストレート、両サイドのリボンを揺らしながら、せっせと何かを縫っている。

手にしているのは針、そして糸。

黙々と作業に勤しむ事15分。

「できましたぁ」

顔を上げた小動物、花音はニパッと笑う。