「…っオーハル!?」
シイラの上ずった声が響く。
たった今、声もなくオーハルは倒れてしまったのだ。
目の前で起きた出来事に思考がまったく付いていけない。
「…っ!」
うずくまったまま短い苦痛の叫びと共に彼の手が傷口を掴んだ。
オーハルの左肩には矢が刺さり、じんわりと血が滲んでいる。
一体何故こんなものが。
ようやく動き出したシイラの頭は理由よりも先にオーハルの無事を求めた。
「オーハル…っ!」
「くっ…ああっ!」
オーハルは矢を握り締めると躊躇うことなく引き抜いた。
その姿は普段温厚なオーハルから全く想像できない程に荒々しく、シイラは驚いて肩を震わせてしまう。
それと同時にまた沸き上がってきた感情。
シイラは恐怖から両手で口を覆い、潤った目は泳ぎ始めた。
それでも彼を案じる気持ちがシイラを奮い立たせる。
「オーハル…。」
しかしシイラが足を踏み出すよりも先に、オーハルは震えながらも起き上がりシイラの腕を掴んだ。
シイラの上ずった声が響く。
たった今、声もなくオーハルは倒れてしまったのだ。
目の前で起きた出来事に思考がまったく付いていけない。
「…っ!」
うずくまったまま短い苦痛の叫びと共に彼の手が傷口を掴んだ。
オーハルの左肩には矢が刺さり、じんわりと血が滲んでいる。
一体何故こんなものが。
ようやく動き出したシイラの頭は理由よりも先にオーハルの無事を求めた。
「オーハル…っ!」
「くっ…ああっ!」
オーハルは矢を握り締めると躊躇うことなく引き抜いた。
その姿は普段温厚なオーハルから全く想像できない程に荒々しく、シイラは驚いて肩を震わせてしまう。
それと同時にまた沸き上がってきた感情。
シイラは恐怖から両手で口を覆い、潤った目は泳ぎ始めた。
それでも彼を案じる気持ちがシイラを奮い立たせる。
「オーハル…。」
しかしシイラが足を踏み出すよりも先に、オーハルは震えながらも起き上がりシイラの腕を掴んだ。