砂時計



「あっ。あたし、栗牧麻矢よろしくね。


絵里香ちゃんの友達だから....


あたし達も友達だよね~。


名前なんていうの!?」



麻矢ちゃんは、明るく彩菜に言った。




「......出て行ってくれる!?

大事な話があるの、あなたなんかに

付き合ってる暇はない。」



彩菜は、お構いなしに

キツイ言葉を言い放った。



つぶらな麻矢ちゃんの瞳に

涙が浮かぶ。



「言いすぎだよ。彩菜...。」



私がさりげなくフォローするけども、



「....ごめんなさい。

お邪魔しました....。」


そう言って麻矢ちゃんは


今にもあふれ出しそうな


涙を抑えて病室から飛び出した。