「ごめん。麻矢ちゃん。 私は一歩も譲る気はない。」 静まりかえった病室に私の声が響く。 麻矢ちゃんは呆れ顔で 不吉な笑みを浮かべている。 「私、気づかないふりしてた。 だいたい私が弘樹のこと好きなはずないもん。 今考えても信じられない。 でも、弘樹が治るかわからない不安抱えてること気づいて 守ってあげなきゃって本気で思った。」 勢いで全部言ってしまった。