教室に入って自分の席に 着くと、誰かに声を かけられた。 「芽衣ちゃ…結城さん、 おはよ~」 そこにいたのは一昨日の 放課後、あたしが落とした 教科書とかを拾ってくれた 子だった。 え―っと、名前は… 「…荻原さん、おはよ」 荻原 夏希 ブラウンのボブヘアーに くりっとした目。 前からかわいいなあ、って 思っていた子だった。