あたしだけを愛して




神社の入り口まで来たときに
千秋ちゃんが大きな声を出した。


「あ~~っ!

ないっ!!」


「いきなり、何!?」


「ブレスレットが

芽衣お姉ちゃんがとって
くれたブレスレットが
ないのぉっ!!」


「「ブレスレット??」」



…あっ!!


「夏希、あたしが輪投げで
とって千秋ちゃんにあげたの」

「どこかに落としたのか…

でもこの人混みじゃ、
もう見つからないわよ??」



あたしはさっきまでの行動を
一生懸命思い出した。