空っぽな左手で学校に行く。 近いはずなのに今日はひどく 遠く感じた。 下駄箱で靴を履き替えたとき 後ろから名前が呼ばれた。 「おーっす、恭哉!!」 「……」 「おい、無視すんなって。 俺も軽~く傷つくんだぜ??」 「…拓真、うぜぇ」 「ひっでぇ!! ってゆーか、お前何で一人 なんだよ。 芽衣ちゃんは??」 こいつは人の傷口に塩を塗りまくるのが趣味なのか!?