安堵のため息をつく恵一。 どうやら、紘哉の逆鱗には触れなかったらしい。 「じゃあ、改めて捜査しますか!」 紘実の様子を見ていた羽兎が拳を突き上げた。 驚いてみんなが彼女を見る。 「え?何でみんなそんな目で見るの?」 「いや、別に……」 「?」 紘哉は首を横に振ると、白い手袋をはめ直した。 そして、もう一度部屋を見回した。