「……」 彼女は紘哉と対面する事ができたのだろうか? ちゃんと想いを伝える事ができたのだろうか? だとしたら――自分は何も言うまい。 もうしばらく、この気持ちは仕舞っておくべきだ。 冬也はポケットから夏紀の写真を取り出した。 楽しそうに笑っている夏紀が写っている。 「サヨナラ」 彼は写真をしまうと、街の方へ歩き出した。