カチカチと食堂の時計の音が響く。 約束の時間まで後少し。 月は欠けて赤くなってきている。 霞と長電話になってしまい、羽兎を捜索することはできなかった。 「……」 食堂の椅子に座り、ぐったりとしている恵一。 顔に疲労の色が見える。 「……」 一方、紘哉は悠里の書いた詩を見ていた。 今では色々なことが推測できる。