「それなら大丈夫ッス。ありがとうございました」 頭を下げ、部屋を出ていく霞と焔美。 紘実がそれを呼び止めた。 「ヒロくんに伝言頼まれてくれる?」 「何スか?」 「明日、必ず、お姉ちゃんの部屋に来るように!」 一語一語切って言葉を強調する。 重要なことなのだろうか。 「分かりました」 返事をし、二人は部屋を出ていった。 変な姉や助手を持つと苦労する。 霞は少しだけ紘哉に同情した。