「ねぇ、浦川くんの髪って素敵な色だよね!」
焦って話がつながらなさそうな話題を投げてしまう。
浦川くんの髪の、きれいな赤色を見つめる。
「僕、ハーフだから。お母さんがイタリア人、お父さんが日本人。」
「えぇ!ハーフ!?」
私が驚くと、浦川くんが微笑みながら、話始める。
「キミが僕に興味を持ってくれるなら、この髪も悪くはないかも。」
「てめっ、何さりげなく紬に近づいてるんだよ!?」
裕介が浦川くんを私から遠ざけようとして、二人でケンカする。
でも、明らかに二人ともさっきのケンカとは違う。
なんだか、仲いい二人がふざけあっているようだ。
私は思わず、笑みをこぼした。

