回る洗濯機を見ていると、気配がした。私はそっちを振り向く。 「わ!びっくりしたあ」 「なーにしてんだよ」 「奏か……」 今絶賛会いたくない人。 私は奏から視線をずらし、また回る洗濯機をジーッと眺める。 扉の方にいた気配が、私の隣まで来る。 気配は私に影を作る。 改めて身長が高いと思った。 「……なによ……」 少し拗ねた様な声になる。 あー、何で私はいつもこうなんだよ…。 「いや、別に。 葉南の隣にいたいなーって」 .