「何しとるん?」

「…見りゃ分かるだろ。キレイにしてるの。」

「お疲れじゃん。もしかして朝、遅刻したから?」

「そうですが、何か?」

「開き直ってるし(笑)」




ちょっと部活中も観察してるか。
優斗がサボらないように…(笑)


体育倉庫はテニスコートから
ばっちり見える場所にありまして、
その隣にテニスボールがしまってあるから。


だから、さっき杏ちゃんとボールを取りに来たのです。




「んじゃあ、あたしは行くね。」

「んー。あっ、えっとこれ言うべきか分かんないけど…
富野ってヤツがお前の事可愛いって言ってた。」

「えっ!優斗も奏ちゃんとお知り合いでしたか!
逆に奏ちゃんの方がめっちゃ可愛くないっすか!」

「…?何言ってんの?
俺が言ってるのは富野 叶夢なんだけど…」


叶夢?誰だ?



「あたしが言ってるのは富野 奏ちゃん。叶夢って男?」

「うん。もしかして双子?」

「…………兄弟いたんだ。
んもう、奏ちゃんも教えてくれればいいのにぃ。」

「えっそこかよ!」

「あはっ!あたし可愛いって///」


「……。さっさか部活行けば。」

「うんっ!じゃあね!」



あはは///
あたし可愛いって言われちった!


「あずき~準備体操だよ」

「うんっ!」