いったぁ…

足元を見ると、あたしがぶつかったせいで若干崩れている教科書たち。

教科書を床に山積みにしとかないでほしいわね。



バサッ―


「…ったく何だよ…。
人がせっかくいい気分で寝てんのによ…。」



お前何様だぁー!!
もしかして、お母さんが起こしにきてもこの態度?


何であたしこんなヤツに負けたんだろ。
悔しい…。


俺様なこいつは中上優斗(なかがみ ゆうと)。


優斗の家は色々な紅茶を売っているちょっとしたお店で、
お店の中がもうめっちゃかわいいの!

女の子が好きそうなデザインで
お店の名前も〔sweet tea〕って言って、
あたしのお気に入りのお店。

結構、女子中高生に人気がある。



で、その隣があたしんち。

「やいっ!お主。今日は何の日だ!」

「…んぁ?今日は何の日だって?
……学校に行く日。」


ズルッー


「そりゃあそうだよ。じゃなくて…」

「んー…。啓人(ヒロト)の誕生日。」

「そうなの!?啓くん今日だったんだ。」


「…ううん。違う…って、何でお前がいんだよ。
鍵しめてなかったっけ?
早く帰れよ。それとも「のぁー!!もういいし!
覚えとけよ!学校でどうなるか!」


ふんっ!
しーらなーい!!
あんなヤツ。


ってか、鍵開いてたし!
文句をブツブツ言いながら、あたしは優斗の部屋を後にした。