「あの…………瀬名さっ……んっ」

途切れたのは、瀬名さまの唇がわたくしの唇と触れ合ったからですわ。




「わたしは君をこれほど想っているんだよ。


ああ、そういえば、君は今まで色仕掛けをやってくれたね」


い、いろっ?





戸惑っていると、瀬名さまはいっそうにこやかに微笑まれます。



「………………っつ!!」




なんでしょう。


瀬名さまって、こういう方でしたっけ?




とても……なんだか……意地悪というか……。



もっと穏やかで優しいと思っていたのですが……。




「していたよね?


カッターシャツのボタンを三つ目まで止めないとか……」



ぎくっ。

「あれは目の行き場に毎回困ったね」




――――え?




「日に日にスカートの丈が短くなっていくし……」


ぎく、ぎくっ!!




「他の男子に君の美しい足を見られると思うと……いたたまれない気持ちになったね。

どうしようかと思うほどだったけれど……?」



――――え?