「よし。

もうこれからはチャイムが鳴ったらすぐに席に着くようにしなさい」


『はい。

失礼いたしました』


無事に職員室へと着いたわたくしと安藤 龍一は、さっそく先生に反省文を提出し終えました。

敬意を表して一礼すると、カタリ。と職員室のドアを閉めます。



「あ~、疲れた~」

「は~。

わたくしも疲れました」

ドアを閉めたとたん、隣にいる彼は大きな声を出して伸びをしました。


そんな彼を見ていると、なぜだかため息が出てまいります。



まったく……とんだとばっちりを受けましたわ。



おかげで瀬名さまと下校できませんでしたの。



「終わった?」



マリちゃんがいる教室に戻ったわたくしたちはそれぞれのカバンを持ち、マリちゃんにうなずきます。


「ああ」

「帰ろう」


瀬名さまと一緒に帰れないと落ち込み気味のわたしをよそに、マリちゃんと安藤 龍一は笑いあいながら教室を出ました。


後ろにわたくしを従えて…………。