「知ってるのよ?


あなたがお隣さんの瀬名(せな)くんに恋心を抱いてるってこと……。



姫がひとりでお留守番するということは隣の美守(みもり)には伝えているし、何かあったら彼を頼りなさい。


これで彼とラブラブね。


そしてあなたも、わたしたちの仲間入り」



『仲間入りね』

じゃないのですわ!!



そりゃ……お隣の瀬名さんには……恋をしているけれども……。



でも、だからって……!!


「だからって、勝手に決められても困りますわ!!」


のん気に話す母と父を前にして、静かな朝をかき消すように怒鳴ります。

ですが……そんなわたくしをいつものことだと話を逸らすマイペースな両親。


この両親と一緒にお話をしていますと……何なのでしょう。


正常な判断をしているわたくしが、とてもヒステリックになっているような気がいたします。






「あ~、残念。

もう時間だ。

大丈夫、お前はしっかり者だからね。

何があっても対処できる。


それに期間はだいたい半年間あたりで検討している。

金なら通帳にたっぷりとあるし……。

特に問題はないだろう?」


問題なら……大ありですわ!!