「あっ…」 戸を閉めたところで、誰かの声が聞こえた。 振り向かなくてもわかる…。 松野空だ…。 「宮野の家って…ここやったんやなー。 結構近いな!」 そう言って自分の家を指す。 ……ほんとだ…。 松野空の家は、あたしの家から50mも離れていない。 まさか、こんな近くに家があるとは…。 あたしは松野空に何も言わず歩き出した。