わたしはピア。


市場の小さな巣箱で生まれた。

ひな鳥特有のもそもそした羽毛が生え変わると、母はわたしの黄金色の羽と美しい声を他の鳥達に自慢した。



「この子は今にお金持ちに買われていい暮らしをするのさ」



他の鳥はくちばしの先でせせら笑った。



「鳥かごなんて、どこも同じだよ。金だろうと、木だろうと」