ねぇ、君は




「怒らないできいてね…?

あたし…」


あたしは

恭ちゃんが
女慣れしてて不安だったこと、

勝手にヤキモチを妬いたこと、


こんな自分が嫌になったこと、


全部正直に恭ちゃんに話した。






話し終えると、恭ちゃんは
しばらく黙ってしまった。


呆れられちゃったかな…




「咲ちゃん、知ってた?


俺、咲ちゃんが初恋なんだよ?

咲ちゃんが俺に人を愛するって
どんなことか教えてくれた。


だから、今日も

私服の咲ちゃんが可愛いすぎて
なんも言えなかったし

手だって、ちょっとくらい
かっこいいとこ見せたくて
超勇気出したしさ…


通り過ぎる男が、咲ちゃんのことみてて、
俺だってヤキモチ妬いたし


ナンパされてんの見たときは
相手の男にめっちゃムカついたよ…?


でも、俺、自分で思ってるより
ずっと不器用だったみたい。

咲ちゃんに本気すぎて
大事すぎて


逆に咲ちゃん不安にさせてたら
全然だめだなっ


俺、こんなんだよ…

緊張だって、超したもん

ごめんね?こんなんで」