待ち合わせ場所の駅には
まだ恭ちゃんは来てなくて
早く会いたいって言ってるみたいに
あたしの気持ちも
ソワソワしてる
「ねぇ」
肩を叩いた主の声は
明らかに恭ちゃんのものじゃなくて
振り向くと知らない男の人。
「なんですか?」
「うわ、可愛い…
今、なに待ち?
俺らと遊ばない?」
え…、嘘でしょ?
ナンパ、だよね…?
「結構です!」
ここはガツンと言わなきゃ!
「え〜、いいじゃん、ね?
君みたいな可愛い子初めてだよ」
おぇっ!
なんて寒いセリフなの…
「あたし
恭ちゃん以外の人に
可愛いなんて言われても
嬉しくないし
あなた達みたいな
チャラい人の相手してる暇ありません!」
ふん!どうだ!
…って、もしかして逆効果?
かなり、怒ってるように見えるんだけど…
「いいから来いよ!」
「やっ!やだ!」
腕掴まれて、痛い…

