恭ちゃんは何故か切なそうで
「恭ちゃんは、恭ちゃんだよ」
あたしの本当の気持ちを
話さなきゃいけないような気がした
「咲ちゃん…
いいよ、気い遣わないで
俺、1人でもへーき」
「恭ちゃん、ほんと?
ほんとに1人でも平気って思ってる?」
「うん、思ってるよ…
俺、やな奴でしょ」
「嘘。
本気ならちゃんと
あたしの目みてよ
恭ちゃんはやな奴なんかじゃない
恭ちゃん、優しいじゃん!
あたし、今日
たくさん助けてもらったよ!」
「ははっ……
咲ちゃん、いい子だよね…
ほんと、いい子…
尚更、俺なんかと関わらないほうがいい」
恭ちゃんはさっきよりもっと
悲しい顔して
それでも、笑った

