「なに?蒼井と転入生ちゃん仲いいの?」
「……優子」
恭ちゃんに優子と呼ばれた
綺麗な女の子は
恭ちゃんを少し睨んで
あたしに視線を移した
自然にビクッて
反応してしまうあたしから
視線をそらすことなく
真っ直ぐ歩いてくる
やだ、怖い…
まさか、イチャモンつけられるの?
「咲愛ちゃんだよね?
あたし、港橋 優子。
よろしく」
優子ちゃんは意外なことに
優しい笑顔で話しかけてきてくれた
良かった〜
さっきは本気で鬼にみえた…(笑)
優子ちゃんは
腰くらいまである黒髪を靡かせて本気に綺麗な子。
鬼なんて、失礼すぎる
「あ、よろしく!
あたしのこと咲愛って呼び捨てでいいよー☆」
彼女にすっかり好感をもったあたしは
優子ちゃんに手を差し出した

