そのとき
「咲ちゃん、咲ちゃんっ」
あたしの少し下の方から、
さっきまで聞いてた優しい声が聞こえた
「恭ちゃん…!」
水無月先生が話していて、
みんなの注目が
あたしにないことを確認してから
一応小声で応答した
「咲ちゃん、さっきぶり(笑)
自己紹介がんばれ!」
白い歯が見えて
なんかフワフワした勇気をもらった気がした
やっぱり、アイドル的要素あり、だな
「ありがと。
がんばるね!」
小さく息を吐いてから
教壇に登る
「今日からお世話になります!
春木 咲愛です!
良かったら仲良くしてくださいっ」
友達いっぱいできますように
って願いも込めてした、自己紹介に
「よろしくー」とか
「可愛いね」とか
反応が返ってきてちょっと嬉しくなった
ひとまず安心、良かった…

