もうすぐ、7月。



捺は日曜日だけど、仕事で不在。



遅めの朝食を哲さんと二人で食べていた。



「留奈ちゃん…」



朝から物思いにふけこんでいた哲さん。



重い口調で私の名前を呼ぶ。



「どうしたの?哲さん」



「捺には黙っておけと言われたけど…サクヤ…今日…日本を立つの」



「えっ!?」



ホストクラブを辞めて…行方不明になったはずの佐久間君の行方を哲さんは知っていた。