哲のケータイにメールされたサクヤの『ヘルプ』の文字。




藤ヶ谷社長に似た男と俺は哲を介して、会った。




場所は病院だった。



全身に傷を負い、自力で監禁場所から逃げ出し、哲のケータイにヘルプしたらしい。
哲が彼を保護した。



「あなたが留奈さんの??」



「そうだ。桐生捺だ」



顔色は良くなかったが、声音はしっかりとしていた。



「イケメンだね~」
男に褒められても全然、ウレしくない。