朝陽が寝ぼけているうちに帰ろうと
舞花は必死だった。

上着を取ろうとベッド脇に近づいた時

「おいっ。」

凄みのある低い声で呼びとめられた。


(ひぇ~…。)

「は、はい…。な、何か…?」

おずおすと尋ねると

「どうせ、今のメール。代返OKの
メールだろ。そんなに早く帰んなよ…。」

朝陽は舞花をベッドの上に抱き上げた。

「きゃっ。フクテンっ…。」

(何をするんですか!!)

と抗議したかったが、その言葉は
朝陽からのキスで塞がれてしまった。

「店以外では『朝陽さん』っだろ…。」