「本田くん、総合いくらだったの?」
「452点」
「すごい。僕と同じ順位だ」
「何?四季くんは452点か?やるな、おぬし」
「一応ね。…忍はどうだったんだろう」
「忍さんですか。音楽科では席次3位で出ておりましたな。総合点は449点」
「え?音楽科、もう貼り出されてるの?」
「音楽科は学年に1クラスしかないからねぇ。いつも音楽科は早いんですよ」
「そういえば進学科と試験問題違うって言ってたけど」
「そうそう。だから進学科の席次と一緒に出来ないの。音楽科の試験は英語が難しくて数学が比較的易しいとか聞きましたけど。四季くん、音楽科に編入したら席次で1位取れるのでは?」
「何か心惹かれる話…」
呟く四季に、恭介がふと疑問に思ったのか聞いてきた。
「そういえば四季、何で音楽科に編入しなかったんだ?由貴が進学科だったから?」
「ああ、それもあるけど…」
四季は手に目を落としながら語った。
「音楽科だとピアノの実技の試験があるから。ブランクがあって、どれくらい弾けるようになるのかわからない状態で音楽科に編入とか、正直不安だったし。白王に転校してきたばかりの頃は、ピアノでかなりストレス抱えていたんだよ。全然弾けなくて」
信じられないというように駿がツッコミを入れてきた。
「全然ってそんなことないでしょうよー」
「ううん。本当。ピアノって1ヶ月弾かないと、以前の手の状態を取り戻すのに半年か1年くらいかかるの」
「え…そうなんだ」
「うん。──今は以前の手の状態に戻せるように努力中」
「四季くん、相当努力家なんじゃないですかー?ちゃんと寝てますかー?」
「寝てるよ。寝ないと倒れるし」
絡んでくる駿に四季は笑った。


