時は今




 試験が終わって後の、数日間の学校の授業は、どこか緊張感がとけている。

 答案用紙を返されて、ここが出来たとか出来なかったとか、解答と合わせながらおしゃべりしているのが楽しい。

「ゆりりん、英語どうだった?」

「97点。…惜しかった」

 あと少しで満点を狙えたのに、という点数はやっぱりちょっと悔しい。

 次は頑張ろう、と思う。

「四季くんと一緒に勉強したの、やっぱり効果あった?」

「うん。同じ勉強するなら楽しみながら、の方がいいって思った」

 四季と一緒にいると勉強も楽しんで出来た。

 音楽をやっていくという同じ目標もあるから、何となく最近は勉強をすることそのものが楽しい。

 覚えたいことがたくさんある。





「──忍」

 四季が音楽科の教室に姿を見せた。

「今日、放課後空けてて」

 一緒にいた杏とほのかが「わ」とはしゃぐ。

「四季くんだ。いいな〜。デート?」

「うん。デート」

 四季は否定しない。

「それとも文化祭と定期演奏会の練習する?」

「ゆりりん、文化祭も定期演奏会もまだ先だよ。練習お休みして行っちゃえ行っちゃえ!」

「え…。う、うん」

 忍は頷く。

「じゃあ、空けとく」

 四季は嬉しそうに笑った。