時は今




「あー、歌った歌った!」

 さっぱりした表情で智がのびをした。

「──さて。名残惜しいようですが、そろそろ帰りますか?」

 隆史が言う。

 携帯画面を見ていた四季が「隆史おじさん」と声をかけた。

「写真、撮っていい?」

「ああ、そうですね」

 別荘の中と外で、それぞれ撮った。





 帰りの車の中。

「あー…明日から試験って感じじゃないんですけど」

「俺も」

「涼も」

「僕も」

「私も」

 隆史は笑った。

「高校の中間試験は、長い人生でほんの些細なことですよ。いろいろ勉強出来たならいいんじゃないですか?」