時は今




 別荘にもうすぐ着くというところで、コンビニに停まった。

「四季、起きて」

 由貴に起こされて四季は目を覚ます。

「何か食べたいものある?買ってくるけど。それとも降りる?」

 車窓から忍と智と涼、それから隆史が談笑しているのが見えた。

 楽しそうだ。

「降りる」

 由貴はその一言にほっとする。四季に何か食べられそうなきっかけがあるなら、何でもいいのだ。

 そのきっかけを探すのも一苦労だからである。

「四季、大丈夫?」

 車から降りてきた四季を見て忍が声をかける。

「うん。大丈夫」

 智がふふふと笑う。

「よし。私が四季のメニュー選んでやる」

「え。よ、吉野さん?」

「何だよ。文句あっか」

「…ちょっと怖い」

 涼がしらっとした表情でフォローした。

「大丈夫だよ、四季くん。智、四季くんに冗談言っていじめるのが楽しいだけなの。本気なわけじゃないから」

「おいこら涼、お前本当のことゆーな。つまんなくなるだろ」

「涼、食べられない人の味方」

 ね、と四季に目配せしてトコトコとコンビニに入って行く。何だか可笑しい。

「そういえば涼も少食なんだよね」

 由貴が考え込むように言った。隆史が陽気に笑う。

「今日は仲良しさん同士だから何でも美味しいでしょ?はい、行きますよー」