猫かぶりは血を被り、冷徹はささやかに一瞥した



「えへへー、ルカ様ならナイフなしのパラッシュ一本で来そうですねー。でも、イケメンのムチさばきも見たいかもー」


ルカの腰に携えているのはパラッシュと鞭。鞭は拷問ようにしても、いざとなれば使うこともあるだろう。


ただ今はその時ではないなとルカは身構えない。


「任務終わったら手合わせ願いたいなー」


「お前に付き合うほど、私は暇ではない」


「んー、じゃあ、あのヘラヘラさんに相手してもらおうかなー」


「代わりに何か要求されるだろうがな」


ヘラヘラで真っ先に出たのはレイン。間違いはなく、エレナは「ですよねー」とやる気を失った賛同を返した。


「あの人も強いですよねー。傷はつかなかったけど、髪の毛数本切れちゃいましたしー。そちらの軍人さんは強い人揃いなんですねー」