「今回も舞踏会にお招き頂きまして ありがとうございます」 「どうぞ楽しんでいって下さい」 いつもの決まった挨拶を交わしたが 最近は更に強い香水の香りを 放ち群がってくる女たちに ほとぼと俺はあきれはてていた "どんなに化粧してドレスをきて着飾っても 心の穢れを隠せていない残念な人たちだ" と心のなかで嘲笑いながら挨拶を済ませ つまらない舞踏会から抜け出したくなって 女性たちから逃げるようにテラスへ向かった