_________

______

__数か月後。



退院した俺は、啓太ととある場所に来ていた。墓の前に2人ならんでしゃがみこみ手をあわせる。償いに行く前に、どうしても美紀と、智香の墓参りに行きたかったのだ。


「...真咲。」

何時まで経っても顔をあげず、手をあわせたまま動かない俺を見た啓太は声をかけてきた。

「あと、もうちょっと。」

もうちょっとだけ、ここにいたい。


俺の気持ちに気づいた啓太は苦笑して頷く。そして、突然俺の頭をがしがしと撫で口を開いた。

「美紀ー、聞こえるか?」

突然墓に向かって話し出した啓太に視線をうつし、驚いた表情を見せると彼は笑う。

「そっちはどんなところですかー?」

「啓太、お前何言ってンだよ。」「ははっ」「...意味わかんね。」啓太に呆れて視線を外す。

「そっちに智香もいるんだろ?お前ら仲良くしてる?」尚も会話を続ける啓太。俺はなんだか複雑な気持ちになった。


「俺達はまだそっちに行けないけどさ、いつか寿命がきて死んだときは色々よろしくな。それに、俺達4人、どんなに離れていてもずっとずーっと友達だからな!」


「...ほんとお前、何いってんの。」



「いいじゃん。真咲も何か言っとけよ。」「心の中で言った。」「口にだして言ったほうが伝わるって。」「はぁ?」「ほら、真咲、何か言えって。」


啓太に急かされ、溜息を一つついてから俺も口を開いた。